3月22日(日)に令和7年度の三宅奨学会歓送迎会兼研修会が千代田産業振興センター(北広島町有田)にて開催されました。
天候に恵まれ、午後1時過ぎには新奨学生の受付を済ませて、そのまま奨学会研修用地である「修験の森」において現地研修を行うことができ、2時には予定どおり歓送迎会兼研修会を開催できました。
新奨学生内定者4名の大学合格を確認し、令和8年度よりの奨学生として登録されました。新奨学生は次のとおりです。
奨学生No.626 京都府立大学文学部(広島新庄高校) 奨学生No.627 広島大学情報科学部(広島新庄高校) 奨学生No.628 山口県立大学看護栄養学部(広島県立加計高校) 奨学生No.629 広島文教大学教育学部(広島県立千代田高校)
会は新奨学生4名とその保護者4名、在籍奨学生4名、奨学会の役員等(理事・監事・評議員)9名のあわせて21名で開催されました。
まずは、全員から自己紹介。続いて久枝理事長が三宅奨学会の設立の経緯と特色について説明し、大倉理事より奨学生の報告義務と返済義務について説明がなされました。
説明の要点は次のとおりです。
【1】三宅奨学会はキリンビール常務であった故三宅勇氏の退職金全額の寄付によって設立され、広島県北部の学生への修学支援を通して人材育成を行い、故郷の発展を求める願いに基づいていること。 【2】以来奨学会は、三宅勇氏の寄附した基金の利子によって運営された。現在は低金利のためほとんど収入はないが、奨学会OBの無報酬の運営参与によって出費は抑えられており、毎年500万円を超える資産減少はあるが、あと10年以上は事業の継続が可能であること。 【3】三宅奨学会の事業は奨学金の貸与・給付と学生の指導の2つの柱からなっており、指導とは、①研修会の実施 ②毎月の近況報告への返信 ③年度末の「修学状況報告書」〈要・成績通知の添付〉によっており、②・③は奨学生の必須義務となっていること。 【4】三宅奨学会は99.7%という全国の奨学会の中でも抜群の完済率を維持しており、その背景は特徴ある運営であること。 【5】奨学生のOBたちは、広島県のみならず広く活躍しており、特に教育、行政等での活躍がめだっていること。 【6】奨学金を受けて、それぞれが充実した大学生活を送ることが設立者に応える唯一の道であって。若者らしい多様な経験をつみながら、学問追究をおろそかにせず、優秀な成績を求めることが大切であること。
その後、奨学会役員等からそれぞれに激励のことばがあり、在籍奨学生から自分の体験をふまえて、大学生活の報告があり、新奨学生からはこれからの大学生活についての抱負が語られました。
在籍奨学生からは、それぞれに体験をふまえて有益なお話をいただきました。昨年奨学生となったばかりの学生も2名参加してくれましたが、成長をしっかり感じられるお話をいただきました。
新奨学生も、それぞれに意味ある希望や抱負を述べていただきました。新奨学生全員が、昨年の選考会に提出した志望学部を変更することなく、確固とした目標をもっておられることが感じられました。
最後に、理事長からなされた終わりのあいさつの中で述べられたことをここに紹介しておきます。
「全国のほとんどの奨学会が、ただお金を貸すだけのつながりとなっている中で、三宅奨学会が、年1回の研修会、年度末の修学状況報告、毎月の近況報告を課していることは、それぞれの奨学生においては面倒なことだろうと思われます。しかし、そこに三宅奨学会の特徴と価値があると思っております。本音を言うと、毎月の近況報告へ返信を書くことは相当の負担です。
時間がとられることが問題なのではなく、その返信の仕方によって奨学生の意欲を失わせるのではないか、一生を間違えることに追い込むのではないかという負担感が重いのです。
実際に毎年何人かの学生は大学生活になじめなかったり、学究についていくことを苦痛に感じて悩みます。その話を自分事として受け止めていくことがこの近況報告の意味ではないかと思っています。
もちろん、奨学生の中には義務的に表面的に報告をすます学生もいます。しかし、およそ半分の奨学生は本気でこの近況報告に自分をぶつけてくれます。まるで卒業までに一つの物語ができあがるのではないかという勢いです。
私はそのことに三宅奨学会として誇りを感じます。この13年間、三宅奨学会の奨学生で中途で大学をやめた学生も、留年した学生もおりません。
経済的に苦しい中で進学した三宅奨学会の奨学生において、大学生活は決して楽なものとは思えません。しかし、皆、自分の夢を大切にして頑張っています。
みなさんが、この顔の見える、お互いのつながりを大切にする三宅奨学会を大いに利用していただくことを願っています。なお、奨学生からの報告には、大学で学んだ専門用語を用いて、私に意見を求める人も何人もいます。中には挑戦的に私を試そうとする人もいます。それも別に困りません。ネットで検索をかけてなんとか乗り切っているのであって、私が格別に広い知識を持っているわけではないのです。
また、そのことを私は嫌ではありませんから、ともかく気楽にお付き合いをいただけたら幸いです。